灰色の恋

「答えになってないんだよ」

カプリ

耳を噛まれた。ここまでくると変態だな。

「じゃあ、立ち聞きしてた。と言えばいいかしら?」

「まさか、神埼にそんな趣味があったとは…ショックだぜ」

「1時間前に偶然会っただけですのに…ふふっ」

神埼は、口を押さえて笑う。

長い真っ赤な髪が風に揺れ神秘的だ

「おい神埼。」

「なんです?」

「何で髪が真っ赤なんだ?」

素朴な質問。

「それは、佐木塚くんにきゃん…」

あ、噛んだ。神埼の顔が真っ赤だ

「タコみたいになってんぞ!」

「あんな怪物と一緒にしないで!!」

怪物って…。

「そういえば私、こんなことしてる暇ないのでしたわ」


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