霊感少年とメリーさん
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おいおい…どうなってるんだよーーーッ!
陽一は、心の中で叫んだ。
今は授業中。声に出したくても出せず、陽一は、ずーっと“ある者”と葛藤していた。
なんで、なんで、此処にも幽霊がいるんだよーーーーッ!
陽一の教室には、たくさんの動物や人間の幽霊がうようよといるのだ。
斜め前に座っている山田の頭上には、ハムスターが乗っていた。しかも、そのハムスターは、山田の頭上にかじりついていた。
山田ッ!頭かじられってんぞーーーッ!
心の中で叫ぶ陽一の声は、むなしくも山田には届かない。一方、山田は痛みを感じないのか、気にせずに勉強に励んでいた。
まぁ、こいつも大丈夫だろ。問題は…。
陽一は、ちらっと正面に座っている原田を見つめた。原田の横に、80歳後半のおじいさんが取り憑いていたのだ。
『千晶、千晶!じーちゃんだぞッ!分かるか?』
原田の横で、ずっと話しかけるおじいさん。
気持ちは分かる。分かるけど…頼むから、もう少し静かにしてくれッ!授業に集中できねーんだよッ!
さっきから、大声で同じ事を言っているおじいさんの声が全て陽一に丸聞こえなのだ。しかも、大声で叫び続けられ、苛立ちを感じている。