Dear my Dr.
すっかり夜になってしまった。

ソファーで一人うずくまってると、

「ただいまー」

声が聞こえて、ホッとした。

「おかえりなさい」

「急患の対応してたら遅くなった」

半分お仕事モードの表情のまま。

忙しい空気をまとっている。

「お風呂入ってるよ?よかったら、先に入っちゃって」

「そか、ありがとう」

思い出したかのように、立ち止まって、やっと私の目見てくれた。

で、申し訳なさそうに言う。

「遅くなってごめんな」

悠ちゃんのせいじゃないから、謝ってほしくない。

慌てて首を振った。

悠ちゃんがお風呂に入ってる間、愛情込めたスープを、コトコトと温め直す。

私も少し、心の中が温まった。







一緒に住んで、余計に寂しくなったなんて、変だよね。

一緒にいる時間は確実に増えているのに。

どうしてだろう?

日に日に、悠ちゃんのことが恋しくて、切なくなる。

好きで、好きで、好きで…。

一秒でも早く帰ってきてほしい。

言葉には出さないけれど。
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