Dear my Dr.
自分の部屋に行って、本棚からアルバムを取り出した。

確かめたいことがあった。

もうホコリをかぶってる、ずーっと昔のアルバム。

私がいかに両親に愛されて育ったか、写真の多さでわかるよね。

めちゃくちゃ分厚くて重い。

それも何冊も。

ピアノの発表会の写真だけで、どれだけあるの?ってくらい。

……あ、あった。

クリスマス会。

たぶんこれくらいの年。

1枚、1枚と見ていく。

ほとんどが奈保美と。

あと、お兄ちゃんと。

子供たちの集合写真。

どんどん見ていくけど、一瞬目にとまるのは、端っこに写ってる悠ちゃん。

私ってば…

どんだけ悠ちゃんのこと好きなんだろ。

こんなに好きなのに、なんで?

やば…また涙でそう…。

ページをめくる。

と、

そこに写るのは、

私と、

浩哉くん。

……やっぱり。

あれは、夢なんかじゃない。

忘れてた記憶。

少しずつ記憶の断片が集まって、つながっていく。

浩哉くんの記憶が、よみがえる。




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