Dear my Dr.
お兄ちゃんの長い溜息のあと。

「…わかった。てゆーか、わかってる。オレが帰ればいい話だろ!?」

朝からよくそんな大きな声が…

そう思いながら、頭の中を整理する。

「…え!?帰ってくるの!?」

「うるせーよ!帰ればいいんだろ!?帰ればっ!!」

ブツッ…

電話が切れた。

また静かな時間が訪れた。

それからまた、お兄ちゃんのセリフを思い出していた。

…ほんと、素直じゃないんだから。

昔から、なんだかんだ言いながらも、病院を継ぐことは納得していたんだと思う。

それなのに、お父さんに似て素直じゃなくて、頑固だから。

ちょっと反抗してみた、そんな感じかな。

思わず、一人で笑ってしまった。
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