全て”すき…”から始まった…。
カオリは、母親の話しを黙って聞いていた。
自分の胸の中が、熱くなってくるのを感じた。
母親の話しは、まだ続いていた。
「カオリちゃんは、何が悲しいの?…」
母親の呼び方が、カオリさんから、カオリちゃんに
変わっていた。
「…私…今…別居中で…多分、もう…駄目なんだけど、
ふんぎりがつかなくって…。私もその人との出会いが、
アルバイト先だったから…いろいろ思いだして…。」
「うん…。つらいね。少し、話しそれるけど、あのね、カオリって名前はね、
こんな意味もこめて、つけたの。
最初、漢字の香里とかが候補にあがったの。でもね、
私が、カタカナがいいって、言ったの。
漢字には、意味があるでしょ?私は、その子に、
自分で、自由に、自分の好きな香り(自分で選んだ生き方)
を、してほしかったの。だから、自分の納得するように
生きてほしい。焦らなくていいよ。」
母親は、そう言った。
カオリは、初めて聞いた話しだった。
涙が、カオリの頬をぬらしていた。
「…邪魔じゃなかった?私の存在邪魔じゃなかった?」
「邪魔じゃないわ、あなたが生まれてきた事も、
あなたの成長も、ずっと楽しみだった。
今でも、そうよ。ただ、私には、引け目があるから、
あなたの前に立って、あなたを抱きしめる事も
できなかったけど…。」
”愛されていた”
今までの心の中の、閉じた扉が一つ、
開いたような…そんな感じを、
カオリは、感じていた。
自分の胸の中が、熱くなってくるのを感じた。
母親の話しは、まだ続いていた。
「カオリちゃんは、何が悲しいの?…」
母親の呼び方が、カオリさんから、カオリちゃんに
変わっていた。
「…私…今…別居中で…多分、もう…駄目なんだけど、
ふんぎりがつかなくって…。私もその人との出会いが、
アルバイト先だったから…いろいろ思いだして…。」
「うん…。つらいね。少し、話しそれるけど、あのね、カオリって名前はね、
こんな意味もこめて、つけたの。
最初、漢字の香里とかが候補にあがったの。でもね、
私が、カタカナがいいって、言ったの。
漢字には、意味があるでしょ?私は、その子に、
自分で、自由に、自分の好きな香り(自分で選んだ生き方)
を、してほしかったの。だから、自分の納得するように
生きてほしい。焦らなくていいよ。」
母親は、そう言った。
カオリは、初めて聞いた話しだった。
涙が、カオリの頬をぬらしていた。
「…邪魔じゃなかった?私の存在邪魔じゃなかった?」
「邪魔じゃないわ、あなたが生まれてきた事も、
あなたの成長も、ずっと楽しみだった。
今でも、そうよ。ただ、私には、引け目があるから、
あなたの前に立って、あなたを抱きしめる事も
できなかったけど…。」
”愛されていた”
今までの心の中の、閉じた扉が一つ、
開いたような…そんな感じを、
カオリは、感じていた。