全て”すき…”から始まった…。

うどん屋の店長らしき人が、私を紹介する。

 「今日から、アルバイトの安藤カオリさんです。」

私は、「よろしくお願いします。」と言って、

頭を下げる。こぢんまりとしたお店で、

店長とパートのおばさんと、もう少ししてから、

木下くんというアルバイトの子がくるらしい。

うどん屋にも、いちお制服みたいなものがあって、

それに着替えるようにいわれる。

私は、言われたように、着替えに行った。

うどん屋なのに、何故か、紺色のワンピース、膝より少し長め。

あまり、見かけないデザイン。

正直、いまいち…。

ちょうど着替え終わった時に、

 「…すいません、店長、おそくなりました。」

そう言って、男の人がお店に入ってきた。

そう言いながら、男の人は、私の事をチラッとだけ見た。



 
< 16 / 118 >

この作品をシェア

pagetop