全て”すき…”から始まった…。
2、誰かは、片思い
 最近バイトのない時は、優美、浩太達と

学校帰りたこ焼き屋に、寄って行く。

最近、このメンバーの間で、たこ焼きが

流行ってる。そして、そのメンバーに何故か、

篤司も加わっている。

この篤司という男、喋る時は何故か、敬語。

それに、敬語なのに、思った事を躊躇せず言い、

かなり、きつい事を言ったりする。

私は、本当は、パフェとか、ミスタードーナツとか、

甘い物がいいけど、優美と浩太がたこ焼きにはまってる

から、しょうがない…。

密かに、このブームが終わればいいと思っているけど、

あの篤司というのが、美味しいたこ焼き屋があるとか言って、

また、そこに行かなければいけなくなる。

余計な事を、本当にしてくれる。

だからって、篤司の事が、嫌いとは思ってない。

異性としての興味はないけど、友達としてはおもしろいと

思う。たまに、ムカつく事も言うけど。

この前言われた一言、

 「カオリさんは、亮さんという人の前では、

 借りてきた猫みたいなんですね。」

なんて言われた。確かにそうだけど、

”カチン!”ときた。

言い返す言葉が見つからなかったけど…。

 
 優美と出会ってなかったら、多分私は、

一人だったと思う。だから、優美がいてよかった。

友達がいて、よかった。

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