全て”すき…”から始まった…。
「はじめまして、亜美の兄がわりの亮といます。
よろしく。」
亮が、笑顔を作りそう言う。その隣で、
亜美は、嬉しそうに、ニコニコしている。
一人一人の紹介が、始まった。
「あれっ、安藤さん!」
一番後ろにいた安藤カオリに、亮が気付いた。
亮に名前を呼ばれ、カオリは、下向き加減で、
首を縦にふった。
「???誰?、亮兄、知り合い?」
「うん、バイトで、一緒なんだ。」
「ふぅ~ん。」
亜美は、チラッとカオリの方を、見た。
カオリは、直感でわかった。
亜美は、亮の事が好きなんだ…。
「せっかくだから、はやく行きましょう。」
という篤司の言葉で、変な空気は、普通に戻った。
「あ~、喉、渇いた。」
優美が、そう言った。
何となく、この場にいるのが、しんどいカオリが
ジュースを買いに行った。
「カオリ、おそいな~、迷子になってないかな?」
優美が言う。
「亜美、ちょっと待ってて。」
亮は、カオリをみに行った。