全て”すき…”から始まった…。
亜美は、長い間、亮の腕の中で、
泣いていた。亮は、責任を感じていた。
こんな事が、おきたのも自分の責任だと…。
「亮兄、あのね…、亜美の事、好きにはなってもらえないね、
一番近くにいて、一番遠いの…。届く距離にいるのに、
届かない…優しいけど、一番欲しい物は、くれない…。
亜美だって、わかってるんだ…。でも、好きなの…。
亜美、亮兄との思い出が欲しい…。」
「思い出って??」
亮が、亜美の髪を優しく撫でながら、聞いた。
亜美は、亮から離れ、服を脱ぎ始めた…。
「なにやってるの!」
亮は、慌てた……。
「亮兄…ちゃんと見て、亜美…子供のままじゃないんだよ、
亮兄に抱かれたいの……一度でいいの…ていうか、
亮兄は、亜美の事…女として、みれないでしょ?
でも、一度だけ、無理して、亜美を女として見て…。
そうしたら、もう、あんなひどい事しないから…。
一度でいいんだ……。」
そう言って、亜美は、亮の方に、
近づいていった。
亮は、その状況に、動けずにいた。
ありえない今の状況と
亜美のなにもまとわない姿に、
見惚れていた。