全て”すき…”から始まった…。

 幸せぼけ…。

今のカオリは、まさにその状態だった。

何を見ても、幸せで、何を聞いても、気持ちが

穏やかだった。


亮とのデートは、毎週で、どんどん、亮を知れば知るほど、

すきになっていった。

バイトは、亮は、辞めてしまったが、カオリは、続けていた。

最近では、店長が新しい人に代わり、白石さんには、

恋の相談に乗って貰ったりで、楽しい場所のひとつに

なっていた。


 亮の方は、車の整備工場に、

就職していた。

舞台に立つ夢をあきらめたため、

バイトでいる意味がなくなったからである。


 時々、亮は、ひどく落ち込む事が

あった…。

原因がなんなのか、自分でも、よくわからなかった…。


全て、うまくいってるのに、

急に、テンションが下がる…。


幸せすぎて、平和すぎて…

そういう事なのだろうか?……。
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