全て”すき…”から始まった…。
 「ねぇ、いつから、浩太の事、好きだったの?」

あまり、興味ないけど、いちお聞く。

 「うん、1年の時から、ずっと。」

 「ぜんぜん、知らなかった。」

と、いちお言ってみる。


 「だって、言ってないもん。カオリに恋の話しとか

 したって、逆にこじれそうだし、気付かれないように

 してたから。」

 そんな事を、優美も、平然と言う。

 少し、笑えてくる。

 私にとっては、失礼な話しだけど、個人的に、

 この綺麗事を言わない、優美のこの性格が

 結構気に入ってる。

 顔に似合わず、あけっぴろげな性格だから、

 私も、ある程度、本当の自分で付き合えて、

 楽なんだ。

 そう、この優美の毒のある性格が、

 安心する。

 毒のない人なんて、安心できない…。
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