全て”すき…”から始まった…。
「カオリ、本当に結婚するのか?もし、
迷ってるのだったら、全部、キャンセルして
いいんだよ。」
カオリの父親は、最近、元気がない娘の事を
心配し、そう言ったのだった。
カオリは、結婚に対しては、そんなに不安はない。
…母親の事で悩んでいた。
カオリが小さな頃、父親と離婚した母親…。
その事で、亮に言われた事が、気になっていた。
「カオリ、母親と、一度会ってみたら?
なんなら、結婚式に呼べばいいじゃん。」
亮に、そう言われたのだ。
カオリの中に、会いたい気持ちも、本当はあった。
ただ、なぜか、こわい気持ちもあった…。