全て”すき…”から始まった…。
 「もしもし…カオリ、元気にやってる?」

久しぶりに、優美からの電話だった。


 「うん、何とか、元気だよ、私、

 最近、働いてるんだよ。」


 「ふ~ん、まぁ、一日家中居ても、暇だよね、

 で、何の仕事?」


 「近くのうどん屋さんなの、10時から、2時まで

 だけどね。笑ってるでしょ?又、うどん屋かって。」


 「笑えるよ!もっとなんかあるでしょう?

 おしゃれなとこで働きたいとかないの?」



 「たまたま、その募集が、目に入ったの!

 それに、仕事に対する憧れとかは、私には、

 ないもん!」


 「ふ~ん、あっ、そういえば、この前、篤司と

 偶然会ったんだけど…。」


 「うん、で?どうしたの?」


 優美は、その先を話すのを、

ためらっていた…。


 「うん…。詳しい事は、わかんないし、

 うん…カオリには、関係ない話しなんだけど…

 あんまり、思い出したくない人の話しだと思って…。」


 「優美!だから、なに!??気になる!」

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