days
・。゚:゚.・゚::・。゚.・.゚::・゚。・゚:・
「駅伝大会、観に行くでしょ?」
新学期早々の部活中に、ひそひそと話題を持ちかけてくるミサキを一瞥する。
これは、地域が主催する駅伝大会で陸上部に限らず有志の人も集まってチームを作って参加する、いわば町おこし的なイベントだ。
もちろんあたしも、大会があることは知っていて出場するつもりはなかったけど、応援はしたいと思っていた。
「屋良くんが長い距離、しかもトラックじゃないロードを走るなんて珍しいしね」
笑顔を浮かべて言葉を返すと、ミサキの顔が綻んだ。
「実はたっつんも出るらしいんだよね。あー、楽しみ」
そんなことを言いながらいそいそと、自分のポジションに戻っていくミサキを目で追う。
(シュン君も、もちろん出るんだろうな……)
そう、うわごとのようにつぶやいた。
・。゚:゚.・゚::・。゚.・.゚::・゚。・゚:・