days
・。゚:゚.・゚::・。゚.・.゚::・゚。・゚:・
「陽菜、今日ちょっと機嫌悪い?」
ユカ
バレー部の、友香から尋ねられる。
「ちっがうよ、ゆかちん。陽菜は、恋煩いだよ~~ん」
冷やかすように、ミサキに言われる。
ゆかちんは、おっとりして優しい、同級生。
バレー部の中でも、わりとおとなしい子だった。
「いよいよ来週から、ヤヨとお付き合いが始まるからね」
「……ちょっと。まだわかんないじゃん。結果次第だって」
あたしとミサキのやり取りを、ゆかちんは笑って見ていた。
「ヤヨって、屋良くんだよね?結果って13日の大会?すごいね、陽菜も、ついに彼氏持ちかあ」
やけに詳しいな、とは思いつつ、あたしは否定する。
「だからね、まだわかんないんだって」
だって約束は、屋良くんが大会で自己ベストを出せたら付き合うってことだから。
「大丈夫よ。屋良くん、最近、練習頑張ってるって。それに調子もすごく良いって言ってたよ」
どうしてそんなことを知っていたのか。
誰にそんなこと聞いたのか。
・。゚:゚.・゚::・。゚.・.゚::・゚。・゚:・
あの時、ちゃんと聞いてればよかった。
ちゃんと聞いてれば、あたしは間違った道に行くことはなかったのかもしれない。