days
そしてちょうど、職員室の入口に差し掛かった時だった。
「おめでとう、陽菜」
突然、そんなことを言われて、思わず立ち止まる。
おめでとう?
屋良くんと、付き合ったこと?
いまさら?
人の祝福なんてしそうにないのに。
そんなあたしの頭の中に駆け巡った想いを読まれたのだろうか。
「ちげーよ。誕生日。おめでとう、陽菜」
思わず、シュン君の方を振り向く。
綺麗な顔は、アイドルみたいな笑顔を浮かべてあたしを見ていた。