days



「……俺は、陽菜が俺のために考えてくれたことだったらなんだって嬉しいよ」

「なっ……なにそれ」

「…って、言うんじゃない?ヤヨだったら」



屋良くんだったら、か。

思わずドキッとしてしまった自分を叱咤する。

なんかもう、心臓に悪い…。



「……そっか。ありがとう」

「いえいえ、最近の陽菜ちゃんは素直ですね~」

「っ…うるさい!!!」

「すぐ怒るけどね」



なるほど、あたしが考えたことか…

なかなか、難しいな…



「ヤヨの誕生日、は終わったか。記念日かなにか?」

「そう。あたし、知らなくて。記念日ってものを」

「残念がられた?」

「どうだろう。あたし、屋良くんが悲しい顔してるの、見たことないかも」



そういえば、そうだった。

あたしもよく、あまり喜怒哀楽がない、とか言われる方だけど。

屋良くんはいつも、どんな時も明るく、元気。

ポジティブに生きることをモットーにしてるって言ってたけど…

疲れたりはしないのかな。



「かっこつけてんじゃん?陽菜に。……さて、バレー部も練習終わったことだし行きますか、じゃあね」

言い残して、シュン君は去っていった。



バレー部の練習と、一体何が関係あるというのか。

ちょっとだけ気になったけど、あまり考えないようにした。



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