days
いつも余裕な、シュン君の顔が頭から離れない。
(やっぱり、ちょっと休もう…)
そう思って、空いている場所を探す。
「もしかして、あなた立川陽菜ちゃん?」
知らない女の人に話しかけられたのは、その時だった。
明らかに、いぶかしげな顔をしたあたしを気にせず、その人は明るく話を続ける。
「いやね、海に行ったときの写真をね。見せてもらって…」
この明るい口調は、誰かに似ていた。
「あ、ごめんね。驚いたでしょ?わたし、お母さんです」
もしかして…、という期待を込めて聞いてみる。
「…………屋良くんの?」
「ピンポーン」
女の人は、にっこり笑っていた。