days
暑さのせいか。
苦手な行事のせいか。
それとも、他に理由があるのかはわからないけど、あたしは憂鬱な気分のままだ。
体育館から、外に降りるための階段が、このままずっと続けばいいのに……、なんて考えていた時だった。
階段の一番下に座る、人影に気が付いた。
あたしから見ると後ろ姿だったけど、それが誰なのか、一瞬でわかった。
「……シュン君?」
突然の呼びかけに、びっくりしたように振り向いたのは、紛れもなく、シュン君だった。
「何してるの?こんなところで」
「わかんねーかな?サボりに決まってんじゃん」
驚いていたからか、シュン君の顔はなんてなく、暗いような気がしたけど、それは一瞬のことで、いつもの口調で、返事が返ってきた。