・゜゜・*:.。きらきら・゜゜・*:.。.
『よっ。中倉。』

3分後,案の定・・・高井は廊下に来た。
私みたいにクラスメイトの前で怒鳴られる声が聞こえた。
でもコイツは何だかすがすがしい表情だ。

『おー高井。やっぱりね。』

『まぁ,1時間だけど,仲良くしようぜ。』

『あはっ!意味わかんない。』

『中倉,何中出身?』

『私?牧森中。高井は?』

『牧森なんだ~。近いじゃん。俺は広重』


こうして何気ない会話を小声で交わし,1時間を過ごした。
遅刻しちゃったけど,高井のお陰で退屈はしなかった。

その辺はちょっと・・・感謝かもね。




この日を境に私は,



高井のコトがやけに目に付くようになってた。


(今日,来てないな。休み?風邪とか・・・心配だな。)

でもアイツはいつもただの遅刻。

(また早弁かぁ・・・。周りにはバレてるよ。)

アイツは社会の教科書を立ててその中でパンをほおばる。

(相変わらずまた怒られてるな。今日は何したんだろう。)

アイツは居眠りが担任にバレて怒られていた。



『中倉,髪切った??似合ってるじゃん。』


私が髪を切ったコトに,一番最初に気づいてくれた人・・・。




「好き」ってゆう気持ちは,




こんなに簡単に生まれるんだね。



私はあっと言う間に高井に惚れてしまった。

真依夏にはもう少し黙っておこう。
もっともっと高井を好きになるまでは・・・。


『誰か立候補いないのか~!?
積極性のないクラスだなぁ。もう。』

クラス委員を決める時間。担任が立候補者を探す。

しかし,誰も手を挙げようとはしなかった。

『はーい!俺俺俺!せんせー,立候補!!』

『おっ!さすが高井!!他にはいないのか?』

先生はにこやかな表情を浮かべると,
黒板に高井の名前を軽快に書いていく。

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