別れた二人


職員室に日誌を置いて、永倉州と廊下を歩く。






「・・・なぁ、あおい。」






「・・ん?」






「あおい、知ってたのか?受験が理由で別れたんじゃなかったって・・・」






「・・・ん・・・別れた次の日に・・・あの子キスしてる所見ちゃってて・・・」






「・・そっか。」






「バカみたいでしょ??彼氏盗られちゃって・・・やっぱり、男の子は皆あぁいう感じの可愛い子が好きなんだよね・・・守ってあげたくなるような・・・ふわふわしたような・・・」






「・・・どうだろな・・俺はあぁいうブリッコみたいな女嫌いだけど?あおいみたいな綺麗な女の方が好きだし・・・」






「ははは・・・アリガト」






「まぁ、アレだ・・・頑張ろうぜ・・・お互い」






「・・だね。あたしの方は復縁無理っぽいけど、永倉州の方はうまくいくといいね」






「おぅ・・ってか、前から気になってたんだけどさ・・その永倉州ってフルネームで呼ぶのやめてくんない??」





「え?なんで?なんか呼びやすいんだもん・・・」





「・・微妙・・・まぁ、いいけど。ってか、俺今からバイトだから駅までちょっと急ぐぞ?!ホラ!!走れ!!」






「キャッ!!ちょっと・・!!」









永倉州にまた手を掴まれて、一瞬だけ・・・心が温かくなった・・・







康太・・・バイバイ・・・





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