別れた二人
康太は、まわりを気にしながら言った。
「・・とにかく・・・もう決めた事だから・・・悪いけど・・・」
そう言って、そのまま立ち去ろうとする。
「・・ま、待ってよ!!康太!!」
あたしは、康太の腕をギュッと掴んだ。
「・・あたしの事、好きじゃないの??受験終わるまで待ってちゃダメなの?!
あたしは、康太が大好きなの!!」
涙だか、鼻水だかわからないけど、顔面ぐちゃぐちゃなのがわかる・・・
そんなあたしの手を振りほどきながら康太はフゥーーーっと、ため息をつく・・
「・・悪い。正直言って、俺、受験に集中しようって決めてから、あおいに気持ち無くなった・・・じゃぁ・・行くから・・・」
・・・そんなぁぁ・・・・
あたしはその場にヘタっと座り込んで、号泣した。