別れた二人
それから水族館をプラプラ歩いて、時間は夕方4時。
「中途半端な時間だなぁ・・・どうする?」
どうする?・・って、帰るか、帰らないか・・の二択って事かな?
あたしの中では、帰るって選択肢はないんだけど・・・
俯いて黙っていると、永倉州が、あたしの方に腕を回してきた。
「ちょっと、海見ていくか、駅に戻って買い物するか~あおいが決めて??」
・・・え?帰るっていう選択肢は永倉州の中にはなかったんだ・・・
その言葉で一気にあたしのテンションは上がっていった。
「海見ていく~!!」
「了解♪アッチにベンチとかあるから行こうぜ♪」
永倉州に連れられて、あたしはベンチに座った。
まわりは当たり前のようにカップルだらけ・・・
あたしたちも、そういうふうに見られてるんだよね??
誰も擬似カップルだなんて思ってないんだよね・・?
永倉州は海を見つめたまま・・・