そして僕は恋に墜ちた
『アリス、お前が生きて行く為には莫大な力がいるんだ。

もっとも、こいつがアリスを悪魔に出来ていれば別だが…』

そう言って、大悪魔は僕の頬を一差し指で押した。


僕は、アリスを仲間にする事が出来なかったのか?

こんな姿になる程の力を使ったのに…


頬を指で突っ突かれている不快感も忘れ、僕はアリスの顔を覗き見る。


「私は…人間だわ」


顔色を見るより先に、耳に入ったアリスの言葉に、僕は愕然とした。


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