そして僕は恋に墜ちた
―いつも、僕が幸せを感じた瞬間に邪魔をする…


大悪魔の事をそう思っていたが、どうやら邪魔なのは僕の方みたいだ。

僕は、大悪魔の単なる駒に過ぎない。

どんな力を使ったのか知らないけど、アリスを悪魔にする為に僕とアリスを引き合わせた。

僕を選んだ理由は、手下の中で僕が一番、力を持っていたとか、そんな単純な理由だろう。


アリスだって、きっと餌にする為に、僕に近付いた。

僕にかけられた、好きという言葉だって、きっと嘘だ。

僕を通り越して、大悪魔に言っていた言葉なんだろう。


きっとそうだ。
いや、絶対。



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