そして僕は恋に墜ちた

４．

『羽根っ子！また会ったね！！』

満面の笑みを浮かべるアリスを見るのは、今日で何度目だろう。どうやらいつも、屋上に上がっているらしい。

『煙とナントカは高い所が好きなんだよな』

僕がぽつりと呟くと

「えっ？何？」

と、意味の分かっていない顔で返す。

僕は、アリスの言葉を無視して、屋上に降り立った。金網にもたれながら座ると、アリスも隣りにちょこんと座る。

何だか小動物の様で笑えた。