そして僕は恋に墜ちた
『ぅわっ!!』

アリスの息が、僕の頬にかかり、僕は反射的に体を逸らした。

瞬間、ガシャンという音が後頭部から聞こえ、擦った様な痛みが走る。

『…ってぇ』

「何?羽根っ子って悪魔のくせに奥手なの?」

後頭部を押さえながらアリスを横目で見ると、アリスもこちらを見ながらにやりと笑う。

なんだ?

悪魔というのは、手が早いイメージがあるのか?

まぁ。
その気になれば、人間の心を取り込むくらい、わけでもないが。


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