そして僕は恋に墜ちた
監視しているのを、隠す訳でも無く、むしろわざと気付かせて、大悪魔は僕の反応を透かし見ているのだ。

こうして人間界を漂っている間も、ずって見られているに違いない。

(別に…どうでもいいけど)

ふと下に目をやると、アリスの姿が見えた。

無意識のうちに、僕はいつもの屋上の上空へと来ていた様だ。

アリスに会うのは得策では無いと思いながらも、ひとまわり小さくなった様なアリスを眺めていると、アリスの元へと行かずにはいられなかった。



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