そして僕は恋に墜ちた
アリスのいる屋上から、逃げる様に離れた僕は、空にただ浮かんでいた。

仰向けで、両手足を伸ばし、目を瞑って、風に身を任せていると、寝に落ちる瞬間の様な、妙な感覚に陥る。

アリスに、大悪魔に…考えなければならない事が沢山あるはずなのに、頭がうまく回らない。

いや。
本当は、最初から考える気なんて、無かったんだ。


ドウデモイイ。


全てを手放してしまえば、僕はきっと楽になれる。



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