そして僕は恋に墜ちた
僕は一瞬、間を置いてから続ける。

『何で僕の姿が見えるの?』

「何で…って?」

僕の質問に、少女も質問で返す。

『いや…。僕の姿が見えるって事は、君は同業者?それとも…自殺願望でもあるの?普通の人間には、僕は見えない筈なんだけどな』

「同業者じゃないし、死にたくも無いわ」


…だろうな。


同業者なら、羽根がある筈だし、死にたがってるなら一目で分かる。

でも、少女はそのどちらでもない。

じゃあ、何なんだ?
何で僕の姿が見えるんだ?

「そんなの。どうだって良いじゃん」

僕の心を見透かしたかのように、少女が言った。


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