そして僕は恋に墜ちた
どうでもいい…か。

そりゃそうだな。
僕の姿が見えると言っても、たかが人間。僕の何が変わるという訳では無い。

ぼくは、余裕のある笑みを作りながら、少女に少しだけ近付いた。

『そうだね。でも、僕の事はあまり人に言わない方がいいよ?』

ちゃんと聞いているのか、こちらを見つめたままぽかんと口を開ける少女に、僕は更に近付く。

『頭がおかしくなったと思われる』

そう言って、少女の額に一差し指を当てた瞬間。

「うっわ。近くで見ると、殺人的美形だわ!!」

そう言って、少女は頬を赤くした。


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