あなたに恋してる




あたしが座っているとなりの席に腰掛けた愁くん。



「愁くん…すき」


いきなりのあたしの言葉に愁くんはかなりびっくりしている。


「香菜。急にびっくりするだろ」

「ふふ。」


そう言った愁くんに微笑む。




「…香菜」




――ビクン




そっと愁くんの手が頬に触れてきた。



愁くん……。


長くてきれいな手。




「香菜」



愁くんが優しく微笑みながらあたしを見てる。




「愁く」

「しっ…黙って」



――ドキン




愁くんの真剣な顔になにも言えなくなる。





愁くんの顔が近づいてきて、気がつけば愁くんの唇が優しく触れていた。






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