あなたに恋してる


ちらっと愁くんの横顔を見てみる。


愁くんは背も高いから顔を上げなくちゃ愁くんが見られない。

でもそれはあたしの身長が低すぎるからなんだけど。



こんな背も小さいあたしなんて……愁くんはきっと幼なじみ以上には見れないよね?


あたしは。




あたしはずっと、ずっと……。


愁くんが゛好き゛なんだけどね。





「……な。」


あれ?

なんだろう。愁くんがなにか言ってる。

でもなんて言ってるか分かんないや。




「…香菜!」

「ふぇ!?」


いきなり呼ばれた自分の名前にびっくりして変な声を出してしまった。




「しゅ、愁くん…」

「どうしたんだよ?ボーっとして大丈夫か?」



ああ…あたしってば愁くんのこと考えていて意識が飛んでたんだ。


も、もう!


愁くんの前でなにやってるの!?


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