あなたに恋してる
はぁ……。ぜったい顔赤くなってるよ。
もう愁くんの顔が見られない……。
それにやっぱり愁くんはあたしのことなんて。
「香菜、行くぞ」
「え…?」
いけない!
また、ボーっとして考えてたみたい。
「え…、じゃなくて学校だよ。学校!行かないのか?」
フルフル首を横に振って否定する。
学校、学校は行かなくちゃ!!
立ち止まっていた足を動かして、隣を歩く愁くんと一緒に学校に向かう。
愁くんの様子はさっきと全然かわらない。
これは幼なじみとしか思ってないってこと?
でも。
でもあたしは好きなんだよ。
愁くんのことが……。
すごく゛好き゛。