あなたに恋してる
叶わない想い
それから午前中の授業を受けて気がつけば昼休みの時間。
クラスの人たちは学食に行ったり購買に食べ物を買いに行ったりと…教室を出ていく人たちの姿が見える。
あたしと亜紀はお弁当を持ってきているからあれだけど…、手を洗うために教室を出た。
亜紀と話しながら向かっていると、前方から歩いてくる愁くんの姿が見えた。
「あ。愁くん」
「香菜」
にこっと微笑む愁くんは、ほんとうにほんとうに…
かっこいいなぁ。
なんて…思っちゃったりしている。
けど隣にいたはずの亜紀がいなくて、どうやらいつの間にか先に行ったみたいだ…。
「香菜さ、今日一緒に帰らねぇ?」