先生と教官室
第1章 はじまりのとき






「第54回緑豊高校入学式を始めたいと思います。」





そんな声が体育館に響き渡る4月の入学式から一か月、大分学校に馴染んできた。






「伊緒ーそろそろ行かないと学校遅刻するわよー。」






「あいよー、今行きますよ。」






チャリンッ






高校生になって買って貰った新品の自転車に乗って、毎朝5キロの道のりを漕ぐ。









これのお陰で、私の足は大分逞しくなってしまった気がする。









「あ…あれは…」








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