先生と教官室
「はい片瀬、ジャージ。」
「わぁっ!」
先生から受け取ったジャージに目が釘づけになる。
中学生の頃からみんなでお揃いのジャージを着るのに憧れていた私。
もちろん興奮状態。
「これ、かっこいいですねっ!!」
「だろぉ?ちなみにそのデザイン、俺が書いたから。」
え、うっそ。
本当に言ってるの?それ。
「先生すごいすごいすごいっ!!!」
「え、お、おぅ。」
「先生って本当に何でもできてかっこいいですよね!」
「………え?」
………え?
あ、やばい興奮してつい本音が……。
普段先生にこんな事言わないから尚更まずい。
皆が先生とタメ語で話す中、私だけは敬語で話すとゆう微妙な距離感を保っていたのに。
「すいません今の無しで。気にしないで下さい。…じゃぁ、私体育館行きますんで…。」
先生の顔を見ないように、できるだけ早く出ようとドアノブに手をかける。
これ以上この場に居たら駄目な気がする。