先生と教官室
進藤先生の後押し
――――――――――……
「甲田先生、戸締まり手伝いますよ。」
「おぉ、進藤先生。ありがとう。」
バスケ部が全員帰ってから戸締まりをしていると、教官室から進藤先生が来てくれた。
今日は天気が悪い。
雷も本格的に鳴り始めているし、雨も酷い。
本来は後30分後位に練習を終えるのだが、大事をとって部員を早く家へと帰した。
これは、早く帰らせて正解だったな。
いつ遅れている電車が止まってもおかしくない状態だし。
この様子だとこれからもっと荒れるだろう。
……そういえば、今日の伊緒のビビリようは笑えたなぁ。
雷なるたんびにビクッて身体動いてて…まるで打ち上げられたマグロだな、あれは。
「甲田先生。何ニヤニヤしてんすか。」
「えぇ!?」
やべ、いつのまにかニヤついてた…。
自分で思うのもあれだが、相当気持ち悪いな。
「向こう閉め終わりました。」
「あ、あぁ。ありがとな。」