先生と教官室
振り向いた伊緒は、いつにもなく幼く見えた。
まるでスーパーで迷子になった子供のようだな。
てか、何で傘さしてないんだよ。
「先生もさしてないですよ?」
あ、少し笑った…。
久しぶりだな、お前の笑った顔。
雷、怖かったろ?
一人で不安だったろ?
もっと早く来てやればよかったな。
ごめんな、いつも気づくの遅くて。
手を握ると、伊緒の身体は既に冷えきっていた。
ったく、これじゃまた風邪ひくだろうがっ!!