先生と教官室

｢おい、片瀬。｣





｢はい？｣





秋山先生の事を考えていると、いきなり先生に頭を撫でられた。






｢もう秋山先生の事は気にするな。｣




まただ。





先生はいつも私の心を読んでしまう。





｢あの人の考えている事は俺もいまいち解らない。｣





｢あ、そうなんですか…。｣





｢なぁ片瀬、これだけは絶対覚えといて。｣





｢…何ですか？｣





｢俺は秋山先生と結婚する気はないし、ましてや恋愛感情なんて無い。だから、お前が不安になる事なんて一つもない。｣





なんて力強い言葉だろう。





あの時感じた不安が、一気に消されてしまう…。





｢解ったか？｣




｢…はい。｣




｢もう俺から逃げない？｣




｢はい。｣




｢信じてくれる？｣




｢はい。｣





｢秋山先生に嫉妬したのか？｣





｢はい。…ってえぇっ!!?｣