先生と教官室
「なに、俺が簡単に許すとでも思った?」
いいえ、思いません。
思うわけがありません。
「ったく、今回のチョップといい…どうせ、前の頭突きもお前だろ。」
「へ?!」
お、おぉーっふ!!
先生の家でくらわせてしまった頭突きがバレているではないか!!
「そんな…事はないですよ?」
ありますけどね。
確信犯ですけどね。
「いやいや、出来るのお前しか居ないから。否定しても無駄。」
あははー、そりゃそうですよねー。
……そういえば、あの時の先生の痛がり方面白かったな。
「ぶふっ!!」
「あぁ?」
いきなり私が吹き出した事に驚いた先生は、手の力を少し弱めた。
弱まった事により全身の力が抜けて、私の笑いは更に加速する。
「………おい。」
完璧笑いのツボに入った為、先生のどす黒い声も耳には入ってこない。
「ふっあはははっ」
ドサッ
「――ったぁ」