先生と教官室






皆が荷物を廊下に出し始める。





すると、一人出遅れた私の元へ進藤先生が近づいてきた。





「……なんですか?」





「テスト監督、甲田先生じゃなくて残念?」





「ふぎゃ!!?」





「おい、声大きい。」





耳元で囁く進藤先生の声やニヤっとした顔が、甲田先生に似ていて危険な気がする。





「ちょっ、なん…で、えぇ?!!」





「ははは、じゃぁテスト頑張って。」





が、頑張ってって…。





ちょ、どゆこと!?





何で私の考えてる事解るの!?





怖い、怖いぞあの先生!!!





皆が廊下に行っている一分間に、すさまじい事を体験した気がする。





…………あ、そうか。





さっき感じた違和感はこれだ。





進藤先生って生徒と先生の前では敬語で話すのに、私にだけはそうじゃない。






しかもあの顔…。





う――ん、進藤先生ってつかめない人だな。





とゆうか、やっぱり怖いんですけど!!







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