先生と教官室
2時間目の古典は、何とか英語より解けた気がする。
でもまぁ、英語より…なんだけどね。
正直いい点数かと聞かれると何とも言えない。
あぁ、このままだと先生の気持ちを聞けるのは夢となってしまうな…。
「今日はお疲れさん。明日は数学と生物だな。頑張るように。」
担任の声に耳を傾ける気もないほどに気分が萎えてくる。
先生とこのままの距離はいやなのにな…気持ちと結果はバラバラですよ…。
「伊緒、大丈夫?」
「あ、知佳。」
私も知佳ぐらいの頭があればなぁ…って、違うか。
これは今まで努力を惜しんでいた自分のせいだもんな。
「さっき言ってた所行きます?」
「うん、お願い!!」
いつもより軽い鞄を持ち、ひたすら知佳の後をついていく。
そういえば、場所聞いてなかったか。
「知佳、結局どこ行くの?」
「あれ?言ってなかったっけ?」
「はい。」
テスト監督の先生に阻まれましたからね。
「ふふ、伊緒もよく行く所だよー。」
私がよく行く…?
「後、よく逢う人の所かなっ!!」
……まてまてまて。
まさかまさかまさか!!??
知佳の行きたい所って……。
「教官室!!!?」
「あはははは!!ご名答〜。」