先生と教官室
「じゃぁ体育感開けてきますね。」
「おう、頼んだ。」
それにしても、俺にこんなに強い嫉妬心があるなんてな……。
ただ進藤先生と仲よさげに話していただけの伊緒に嫉妬して、しかも無視までして。
自分の意外な本性が恐ろしくなるな…。
直ぐにでも謝りたいぐらいだが、生徒のテスト勉強を邪魔するのは教師としての俺が許せない。
だから、テストが終わるまではとりあえず我慢。
伊緒には待ってて貰おう。
不安になってるだろうけど、もう少しだけ待っててくれな、伊緒。
終わったら直ぐに謝りに行くから。
それと……
「甲田先生?やらないんですか?」
「あ、悪い。今行く。」
「………考え事ですか?」
「…お前、解ってて言ってるだろ。顔ニヤけてるぞ。」
「あ、すみませんつい…ははは。」
「この野郎………。」
それともう一つ、お前に聞いてほしい言葉があるんだ…。