先生と教官室
ゴクッ…
コクッ…
「おいしぃ…。」
「ははっ、お子様だなぁ。」
「うるさいですー…。」
どうしよう。
さっきから先生さらっと飲んでるけど、あれって私が飲んでたコーヒーだよね?
先生が私のコーヒー飲んでるって事だよね!!
となると、あれは紛れもない間接キス…だよね?
「なに、何か気になるの?」
「え…。」
「さっきから俺の顔見てるだろ。何?」
いや、違うんです。
正確にいうと、先生が飲んでいるコップを見ているんです。
「いえ、なんでもないです。すみません…。」
いやでも、よく考えたら、本当に先生とキスしてるんだっけ。
「…ふーん、まぁいいけど。んで?何があったんだ?」
「あ……。」
そう、だった……。
私、一人じゃ辛くて先生のところに来ちゃったんだ。
先生と一緒に居られた事で、何もかも忘れてしまっていた…。