先生と教官室





ゆっくり先生に近づくと、腕を引っ張られそのまま抱きしめられた。





「よしよし、思う存分泣いていいよ。このままでいてやるから。」





「……っ…は、ぃ。」





先生の体温が私の涙を誘う。





次から次へと涙が溢れて、いつのまにか声をだして泣いていた。






そんな私の頭を、先生は優しく撫でてくれる。






先生の手、好きだなぁ。






抱きしめてくれてる腕も、撫でてくれる手も、大きくて、暖かくて、何もかも包んでくれる。







「あ、でも鼻水つけんなよ?」






「…ふふっ、つけませんよ。」






こういう所も好き。






優しくしてくれる中で、笑わかせようとしてくれる気づかいも。












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