先生と教官室
少しするとさっきよりも恥ずかしさが無くなり、行動が大胆になってくる。
実はずっとやりたかった事をこの状況に紛れてやってみる。
「え…伊緒?」
それは、目の前にある先生の胸に自分の顔を埋める事。
あ、いつもの先生の匂いがする。
「先生の匂いだぁ……。」
「へ!!?俺の匂い?……加齢臭とかじゃないよな?」
加齢臭って、まだ20代でしょ。
そんな歳で出てたら大問題だよ、先生。
「ふふふ、違いますよ。」
「ならいいけど、自分の匂いってわかんねぇからなー…。」
「んー…先生の匂いは、コーヒーと石鹸の匂いが混じった感じです。」
普段学校ですれ違う時はコーヒーの匂い。
でも、部活で朝早くに逢う時は石鹸の匂いなんだぁ。
しかもその石鹸は男性用の物と思われるもので、自分にはない匂いでより私をドキドキさせるのだ。