先生と教官室








恐る恐るドアから先生の方へと振り向くと、予想以上に近くに先生がいた。






「あの……」






「伊緒、俺は彼女がいるのに他の女にまでこういう事するような、そんな遊んでるような奴に見えるわけ?」






「っっ!!!」






いや、そういわれると…先生はどちらかと言えば……。






「真面目な人に見えますよ?」






「うん…じゃぁ、真面目そうに見える俺が何でお前にこんな事できるかはもう解るよな?」






「そ…れは……」





根はまじめだけど、本当は違うとか?






実は相当な遊び人だけどまじめに見せてる見かけ倒しとか!?






やばい、色々変な想像がっ!!






「…ここまで言って解んないのかよ。」






「すいません…何でですか?」





ぜひ、私に言葉でのハッキリした答えを…。






「だって俺、彼女いないもん。」






甘えたような子供の口調で先生が私に囁く。





彼女がいない?





先生に?





「うそ、そんな…」





そんなはず………















< 31 / 391 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop