先生と教官室







「え?」





私の発言に目を丸くする先生。





あれ…そんなにまずいこと言った?





「あ、えっと……先生?」





「伊緒の手料理…?」






「…すみません、私の料理なんかじゃ嫌ですよね。」






「いや、そんな事ない!!食う!!」






「は、はぁ……。」





さっきまであんなに驚いた顔だったのに、今度は目を輝かせて笑っている先生。






なんだこの人は、犬みたいだぞ。






「なに食べたいですか?作れるものなら作りますよ。」





「じゃぁ、オムライスで。」






「ぶふっ意外に可愛いリクエストっ!!」






「どういう意味だ!!オムライスは最高に上手いんだぞっ!!」






「そんなこと知ってますよ!!」






先生、ツッコムところ間違えてます。





私はオムライスをバカにしたわけじゃないんですよ。





目を輝かせて『オムライス!!』っていう先生をバカにしたんですよ。






「ご飯の中の肉は鶏肉な。チキンライスがいい。」






「ふふふっ。解りました、チキンライスですね。」







まぁ、本人全く気づいてないけどね。









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